川口市・さいたま市南部の縄文遺跡・貝塚・縄文時代の東京湾海岸線の地図・歴史


縄文時代の川口市さいたま市南部海岸線・貝塚

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縄文時代、川口市も、さいたま市もかなりの部分が東京湾の海の中でした。
川口市もさいたま市も貝塚が多くあり、貝を採取して生活していたことが分かります。
下の図のピンクの丸は貝塚のおおよその位置、水色の部分はおおよその海の位置を表しています。

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縄文時代の川口市・さいたま市は、古入間湾・奥東京湾に挟まれた場所にあり、大宮から延びる大宮台地とその先端部分のみが陸地で、それ以外はほとんど海でした。





①②④⑤叺原遺跡(かますはらいせき) ③⑦⑩ト伝遺跡 ⑥木曽呂表遺跡 ⑧⑨石神貝塚

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川口市の石器時代・縄文時代の遺跡 貝塚
浦寺(うらでら)遺跡
●旧石器時代
川口市桜町4丁目にて約2万年前の旧石器時代の石器3個出土
昭和35年(1960)に東京大学考古学研究室によって発掘されました。
郷土資料館(川口市立文化財センター分館)に保管されています。

赤山縄文遺跡
●縄文時代後・晩期
赤山陣屋跡遺跡西側低湿地(川口市大字赤山)で発見された遺跡です。
発掘調査に伴って遺物238点が発掘されました。
トチの実加工場の加工材、加工され使用した土器、石器、トチ殻など238点です。
当該時期の食品加工技術を知る上で重要かつ学術的価値の高い資料です。
文化財センターで保管されてます。
一般国道298号(東京外かく環状道路)新設工事に伴い埋蔵文化財発掘調査されました。

赤山曲輪遺跡(川口市No.41遺跡)あかやまくるわ
埼玉県川口市大字赤山字曲輪448ほか
首都高速道路建設のため調査出土
赤山陣屋跡遺跡と同時に発掘、報告書については赤山陣屋跡と同じ内容を掲載。
平成12年に赤山曲輪遺跡(02095)に変更
●旧石器時代
ナイフ形石器
●縄文時代
土器(早期 前期)
●近世(細分不明)
溝、竪穴5、土坑2、井戸2、柱穴群2、陶磁器、瓦、和釘

江戸袋貝塚えどぶくろかいづか
●縄文時代 後期
江戸袋1-20-32他
旧入間川により形成された自然堤防上、沖積地に立地します。
昭和30年の発掘調査で発掘されました。
貝塚、加曽利B式土器が発見されました。
ハマグリ、ハイガイなど出土。
奥東京湾に面する所謂「ハマ貝塚」と考えられています。

天神山遺跡
埼玉県川口市大字赤井台
東京電力 送電線立替工事により出土
●旧石器時代 1万8千年前
●縄文時代
●平安時代

小谷場貝塚こやばかいづか
●縄文時代 前期
大字小谷場1002他
大宮台地の最南端に位置ます。
海進が最も進んだ縄文時代前期の代表的な貝塚遺跡です。
台地から斜面にわたって三つの貝塚からなっています。
昭和3年(1928)・30年(1955)・31年に発掘調査が行われました。
黒浜式・諸磯a式土器を中心に、石器などの遺物やヤマトシジミ、ニホンシジミ、ハイガイ、ハマグリ、カガミガイなどを主体とする貝塚が発見されました。

新郷貝塚しんごうかいづか
●縄文時代 後期-晩期
大字東貝塚25他
遺跡は、現在は新郷若宮公園となっています。
埼玉県を代表するの貝塚遺跡です。
称名寺式から安行式までの縄文後期-晩期の広い時期の土器が見つかっている。
セタシジミ、ハマグリ、ヤマトシジミ、ハイガイなど出土。
貝塚は概ね馬蹄形しています。南北150m、東西120m。
明治26年(1893)に東京帝国大学人類学研究室の鳥居龍蔵博士が最初の発掘調査を実施しました。

行衛往還通遺跡 ぎょえおうかんどおりいせき
埼玉県川口市大字戸塚字下台
土地区画整理事業により出土
●縄文時代
住居1、土坑、縄文土器(条痕文系称名寺式)

戸塚精進場遺跡(とづかしょうじんばいせき)
●縄文時代晩期前葉から中葉
川口市大字戸塚 出土 
戸塚精進場遺跡の、集落遺跡から出土した
台付土器や香炉型土器、舟型土器、亀ヶ岡文化の影響を受けた土器など、完形に近い土器19点と耳飾り2点が出土しました。
文化財センターに保管されています。

前野宿貝塚(まえのしゅくかいづか)
東本郷字大塚1586他(川口市東本郷)
●縄文時代 後期-晩期
大宮台地鳩ヶ谷支台の最南端に位置。
南から入る谷を望む緩斜面上にあり、径10mの貝塚2箇所からなります。
ヤマトシジミ、ハイガイ、ハマグリが出土
一部に撹乱が認められるものの、今までの調査から一条のV字型溝が認められています。
南に広がる開析谷の周囲には埋没ローム面が発達していることが予想され、
台地から連続する低湿地遺跡が広がる可能性があります。

宝泉寺遺跡ほうせんじいせき
埼玉県川口市大字東本郷字小原1329-4、-5、1328-1、1325-1、1327-1
●縄文時代
土坑、ピット、縄文土器、石器
●弥生時代
竪穴建物跡、弥生土器
●古墳時代
竪穴建物跡、土師器、金属製品
●奈良時代
竪穴建物跡、須恵器、墓
●平安時代
火葬墓、植物遺存体
火葬墓群の東限を示唆する遺構の発見

宮合貝塚(みやあいかいづか)遺跡
●縄文時代後期から晩期中葉
埼玉県川口市西立野字宮合(二宮神社付近)
径150m程の遺跡。貝塚は遺跡の北よりの台地縁辺部に径25m程のものが存在しています。
溝や祭祀跡、方形平地式住居などの遺構。石鍬や祭祀用の精製土器が数多く出土しています。
遺跡内の二宮神社付近は盛土遺構の可能性があります。
縄文土器、土偶、土製品、ミニチュア土器、土製耳飾、土製小玉、石剣石、打製石斧、磨製石斧、砥石、磨石、凹石
住居、土坑、柱穴、埋甕、貝塚、土器など出土

猿貝貝塚さるがいかいづか
●縄文時代 後期-晩期
安行字宮越990
安行字大元790他
安行式土器の標式遺跡。
大宮台地鳩ヶ谷支台の東部に位置
東方から入る谷に面して台地肩部から斜面にかけて形成されています。
貝塚は2箇所に認められ、北斜面の貝塚は東西約20m、南北約30m。
西斜面の貝塚は東西約50m、南北約40mの範囲に広がっています。
貝類はヤマトシジミ、ハマグリ、カキを主体とする淡鹹(たんかん)貝塚です。

猿貝北遺跡さるかいきたいせき
農業により出土
埼玉県川口市大字安行809ほか
●縄文・弥生・近世(細分不明)の土坑、住居、地下ム、溝など主出土

吉岡遺跡 よしおかいせき→名前変更 安行吉岡宮下遺跡
埼玉県川口市大字安行吉岡字追廻
公共事業(高速道路建設)工事で出土
●旧石器時代
横長剥片
●縄文時代
竪穴建物跡、土坑、縄文土器
●平安時代
火葬墓、土師器

安行中学校遺跡 あんぎょうちゅうがっこういせき
埼玉県川口市大字安行原字久保2190-2、2191の一部
●縄文時代
土坑、屋外土器埋設遺構、縄文土器、石器
●平安時代
竪穴建物跡、土師器、須恵器、墨書土器出土
●近代(細分不明)
溝状遺構、、坑、地下壕、陶器、磁器
●近世土器
金属製品、近代遺物、銃剣等、東部第一九0二部隊に係わる遺構・遺物が出土

石神貝塚
埼玉県川口市石神1190-1番地・埼玉県川口市大字石神2-8ほか
道路建設・住宅建設のため調査
●旧石器時代
槍先形尖頭器、細石核
●縄文時代後期・晩期
竪穴住居跡3、焼土遺構、縄文土器、石器、石製品、骨角器、獣骨、貝類、ヤマトシジミ、ハイガイ、ハマグリなど出土
●縄文時代晩期
竪穴状遺構、土坑2、縄文土器、石器、土偶、焼成
●中世(細分不明)
板碑

石神仲道遺跡 いしがみなかみちいせき
埼玉県川口市石神西立野区画整地6-1の一部
住宅建設のための調査
●旧石器
ナイフ形石器、剥片
●縄文後期
縄文土器(称名式 堀之内式)、石器類

東町裏遺跡 ひがしまちうらいせき
埼玉県川口市大字石神字東町浦1265-1ほか
真乗院墓地造成工事に伴う埋蔵文化財発掘調査
●旧石器時代
ナイフ形石器、ハンマーストーン
●縄文時代晩期
竪穴建物1、土坑19(後期、晩期)、柱穴群(後期、晩期)縄文土器(後期堀之内式晩期安行式)、石器類
南に位置する石神貝塚の一部と考えられる

叺原遺跡(かますはらいせき)
埼玉県川口市大字石神字叺原169ほか
県立青陵高等学校建設に伴う調査で出土
●旧石器時代 集落 石器集中
●縄文時代 住居 土坑柱穴
●平安時代 集落  住居 火葬墓

海道西遺跡 かいどうにしいせき
埼玉県川口市大字石神字枯木前942-2ほか
埼玉県川口市大字石神字枯木前881-2ほか
埼玉県川口市大字石神字枯木前940-2ほか
土地区画整理事業に伴う埋蔵文化財発掘調査報告書
●縄文時代
土坑12、柱穴15、縄文土器(中期、後期)、石器類、縄文土器(中期、加曽利E式後期、称名寺式)
●弥生時代
弥生土器(後期)
●近世(細分不明)
土坑、溝、井戸、柱穴、陶磁器、石製品、銭貨(寛永通宝)

戸塚立山遺跡 とつかたてやまいせき
埼玉県川口市大字戸塚字立山4233ほか
土地区画整理のための調査
●縄文時代
炉穴、住居、土坑、柱穴

木曽呂遺跡 きぞろいせき
特別高圧架空送電線鉄塔建替工事に伴う埋蔵文化財発掘調査報告書
●縄文時代
縄文土器
●弥生時代
竪穴建物、弥生土器
●中世(細分不明)
陶器
●近世(細分不明)
溝、陶磁器

西立野道上遺跡 にしたてのみちうえいせき
埼玉県川口市大字西立野字西824-2ほか
副土地区画整理事業に伴う埋蔵文化財発掘
●縄文時代
土坑、縄文土器(加曽利E式抄名寺式)
●中世
墓域跡が検出された。土坑、溝、地下室、井戸、陶磁器、銭貨(渡来銭)
●近世(細分不明)
土坑、陶磁器類、銭貨(渡来銭)    

新井宿下一斗蒔遺跡 あらいじゅくしもいっとまきいせき
鉄道建設のため出土
●旧石器時代
石器集中、ナイフ形石器、剥片、住居址1軒は石囲い炉を有するもので石器を利用。
●縄文時代
竪穴建物、土坑、縄文土器(加曽利E式 称名寺式 堀之内式 安行式)、石器
●縄文中期
集落
●鎌倉時代末
溝、和鏡、陶磁器
●江戸
土坑、溝、地下ムロ、かわらけ、内耳焙烙、土製品、石製品、金属製品

上ノ台遺跡 うえのだい 
埼玉県川口市神戸字上ノ台280番地先
一般国道298号(東京外かく環状道路)新設工事に伴う埋蔵文化財発掘調査
火打石
●旧石器時代
●縄文時代
●中世(細分不明)
●近世(細分不明)
石器、礫群、柱穴群、炉穴、土坑、建物、溝、井戸、地下ムロ21

東遺跡
埼玉県川口市神戸字東405先
道路新設工事
●縄文時代
●中世(細分不明)
●近世(細分不明)

道合久保前遺跡 みちあいくぼまえ
埼玉県川口市道合字久保前1300先
●縄文後期

道合高木前遺跡
埼玉県川口市大字道合字髙木前1110-1の一部ほか
市立神根小学校仮設校舎建設事業および校舎改築事業に伴う発掘調査により出土
●縄文時代早期
炉穴、土坑2、土器
●古墳時代中期
竪穴建物、土坑、土器

道合上松遺跡 みちあいうえまついせき
埼玉県川口市大字道合字高木前1198-1の一部
分譲住宅建設に伴う埋蔵文化財調査
●縄文時代
土坑、ピット、縄文土器(早期 前期)、石器
●近世(細分不明)
溝、土坑、ピット

八本木遺跡はちほんぎいせき
埼玉県川口市大字道合字八本木885
宅地移転に伴う調査で出土
●縄文時代
出土 住居、ファイヤーピット、土坑
●平安時代
出土 住居
●近世(細分不明)
出土 土坑、地下式壙、井戸、溝、建物

野伝場遺跡 やでんばいせき
埼玉県川口市大字行衛字野伝場36-1
都市計画道路南浦和越谷線と高速自動車道東北縦貫自動車道川口青森線との交差工事に伴う埋蔵文化財発掘調査
●縄文時代
竪穴建物、土坑、縄文土器(早期、前期、中期、後期)

東野遺跡 とうやいせき
埼玉県川口市大字源左衛門新田字東野61
●縄文土器(早期、前期、中期、後期)

東本郷台遺跡 ひがしほんごうだいいせき
埼玉県川口市大字赤井字台・大字東本郷字大竹
公共事業(高速道路建設)のため出土
●縄文時代
縄文土器
●平安時代
竪穴建物跡、土師器、須恵器、灰釉陶器
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川口市遺跡一覧






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川口市でも多くの 弥生時代の集落が発掘されています。
特に新郷地域で多く発見されています。

東本郷遺跡


石神貝塚出土の耳飾り


新郷貝塚出土の土偶


↓弥生時代後期の川口市と、その周辺の遺跡



新郷貝塚から発見された伸展葬
5体発掘された。



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